COLUMN | 制度・手続き

こころの病気と障害年金:しくみと相談先・請求書の提出先

公開日:訪問看護ステーションめぐみ

「こころの病気で働けなくなったとき、障害年金は使えるの?」「どこに相談すればいいの?」。障害年金のしくみと、相談先・請求書の提出先を、日本年金機構などの公的な情報をもとにまとめました。受け取れるかどうかは審査で決まるため、ここでは制度の入り口をご紹介します。

この記事のポイント
  • 障害年金は、病気やけがで生活や仕事などが制限されるようになったときに、現役世代の方も受け取ることができる年金です
  • こころの病気で生活や仕事に困難を抱えている場合も、受け取れることがあります
  • 初めて診察を受けた日(初診日)に入っていた年金制度によって、障害基礎年金か障害厚生年金かが決まります
  • 請求書の提出先は、市区町村役場や年金事務所などです。まずは窓口に相談してみてください

障害年金とは

日本年金機構の案内では、障害年金は「病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金」とされています。高齢になってから受け取る年金とは別のしくみです。

国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」でも、こころの病気にかかって生活や仕事に困難を抱えている場合、障害年金を受け取れることがあると紹介されています。

障害基礎年金と障害厚生年金

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。どちらになるかは、障害の原因となった病気やけがで、初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、どの年金制度に入っていたかで決まります。

障害基礎年金

初診日に国民年金に入っていた方などが対象です。20歳前(年金制度に入っていない期間)に初診日がある方も対象になります。障害の程度が1級または2級の状態にあるときに支給されます。

障害厚生年金

初診日に厚生年金に入っていた方が対象です。日本年金機構のパンフレットでは、障害の程度により、障害基礎年金は1級・2級、障害厚生年金は1級〜3級とされています。

初診日は、請求の手続きでとても大切な日です。通院先が変わっている場合は、初めて受診した医療機関がどこだったかを、思い出しておくとよいでしょう。

受け取るための主な条件

日本年金機構の案内では、障害基礎年金を受け取るには、主に次の条件があるとされています。

  • 初診日が、国民年金に入っている期間などにあること
  • 障害認定日(下の「請求できる時期」をご覧ください)に、法令で定める1級または2級の障害の状態にあること
  • 初診日の前日に、保険料をきちんと納めている(または免除を受けている)期間が、決められた長さ以上あること(保険料納付要件)

20歳前の、年金制度に入っていない期間に初診日がある場合は、保険料納付要件はありません。障害の程度がどの等級にあたるかは、提出した書類をもとに審査で決まります。

請求できる時期

日本年金機構のパンフレットでは、障害の状態を定める「障害認定日」は、原則として初診日から1年6か月を過ぎた日とされています(それより前に症状が固定した場合は、その日)。

  • 障害認定日による請求:障害認定日に障害の状態にあるときの請求です。請求書は障害認定日以降いつでも出せますが、さかのぼって受け取れるのは5年分までとされています。
  • 事後重症による請求:障害認定日には該当しなかった方が、その後症状が重くなったときの請求です。請求した日の翌月分からの受け取りになるため、請求が遅くなると、受け取り始めも遅くなります。請求書は65歳の誕生日の前々日までに出す必要があります。

請求に必要な主な書類

日本年金機構の案内では、障害基礎年金の請求には、主に次のような書類が必要とされています。ご本人の状況によって、ほかの書類が必要になることもあります。

  • 年金請求書(市区町村役場、年金事務所、街角の年金相談センターの窓口にあります)
  • 医師の診断書(所定の様式)
  • 受診状況等証明書(初めて受診した医療機関と、診断書を書いた医療機関が違う場合に、初診日を確かめるためのもの)
  • 病歴・就労状況等申立書(病気の経過や、働いている状況などをご本人側で書くもの)
  • 生年月日を確かめる書類や、年金の受取先の口座が分かるもの

診断書の作成には時間がかかることがあります。早めに主治医に相談しておくと安心です。

相談先と請求書の提出先

障害基礎年金の場合

請求書の提出先は、お住まいの市区町村役場の窓口です。ただし、初診日が国民年金の第3号被保険者(会社員などに扶養されている配偶者)の期間にある場合は、年金事務所または街角の年金相談センターです。

障害厚生年金の場合

請求書の提出先は、年金事務所または街角の年金相談センターです。電子申請もできるとされています。

どちらに当たるか分からないときや、条件を満たしているか分からないときは、年金事務所などに相談してみてください。

なお、障害年金と精神障害者保健福祉手帳は別の制度です。東京都の案内では、精神障害で障害年金を受けている方は、年金の情報を使って手帳を申請する方法もあるとされています。手帳については、コラム「精神障害者保健福祉手帳とは?」をご覧ください。

まとめ

障害年金は、こころの病気で生活や仕事に困難を抱えている方も、受け取れることがある年金です。初診日や保険料を納めていた期間などの条件があり、受け取れるかどうかは審査で決まります。一人で抱え込まず、まずは市区町村役場や年金事務所などの窓口に相談してみてください。

めぐみは、訪問看護でご本人の暮らしを支えるなかで、制度について分からないことがあれば、相談先を一緒に確認します。通院の医療費については、費用・自立支援医療についてのページもご覧ください。

参考にした公的情報

2026年10月29日時点の情報です。制度の内容は変わることがあるため、最新の情報は各機関のページでご確認ください。

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